Wellness Interview

2024.08.30

「ウェルネスとは？」をテーマに、様々な業界でご活躍の皆様にお話しを伺うインタビュー連載、第一回目は、WELLCの創業メンバーのおひとりである、福住尚将さんです。

▪️WELLC創業のきっかけ

福住氏：大学院生だった頃、ソーシャルワークを研究していたこともあり、言葉としてのウェルネスが身近だったのです。しかし、実際にウェルネスと言っても数多の領域があり、それぞれ自身のウェルネスに繋がる実感は無く、ぼんやりと理解する程度のものでした。
2014年に脳梗塞に罹患し右半身麻痺になり（現在は一部麻痺のみ）、それが食生活をはじめとした生活習慣を再考するきっかけとなり、その時期から積極的に「身体に良いもの・こと」を調べ始めました。「ミネラル」の摂取や「ストレッサーの排除」を実践していくうちに、「それぞれのウェルネスに寄与する」という理念を持つWELLCを創業しようと考えました。ウェルネスに繋がる商品や体験を提供しているWELLCでは、それまでは化粧品には縁のなかった私にも親近感が湧き、「善く生きる」ことへの追求にヒントを与えてくれるように感じています。
「善く生きる」とは、古代ギリシアの哲学者ソクラテスの言葉、「ただ生きるということではなく、善く生きることこそ最も大切にしなければならない」という言葉に基づいています。人間にはさまざまな欲望がありますが、どうすれば人として正しく美しい行動として、自分の人生を満たすことにつながるのかを考えなければならないという意味です。

▪️福住様の思う、「ウェルネス」とは？

福住氏：ウェルネスとは、「善く生きる」ための要素だと考えています。衣食住にまつわることのみならず、趣味嗜好にしても、ウェルネスは、欲と一線を画した存在として成っているものだと私は思います。また、生きている周りで、自身またはその関係者に「心身ともに充実した時間」をもたらす事象もウェルネスと考えています。耳ざわりの良いことを並べましたが、本当は楽しいとか嬉しいとか、喜びの感情に結びつくことは全てウェルネスではないのかなと思っています。

▪️日常的に心や体のウェルネスを考えて行なっている事や、これは欠かせないことはありますか？

福住氏：できる限り、好きなこと楽しいことをできる方向へ結びつけています。
大学院生時代に特殊な領域の研究をしていたことから、現在は沖縄の琉球大学でバリアフリー観光論を担当しています。日本で唯一のブルーゾーンである沖縄は、その温暖な気候や食文化が豊かな暮らしに寄与しており、日本におけるブルーゾーン研究の第一人者である荒川雅志教授が、私の琉球大での非常勤に就任するきっかけを作ってくださいました。
私にとって沖縄で仕事をすることがウェルネスツーリズムの位置付けでもあり、善き時間も過ごしています。また、大学卒業後にプロ転向をしたゴルフも、最近では日本各地でのプロアマイベントに招待されることも増え、その土地の郷土料理やお酒、そして名所をめぐることができ、仕事の傍らで楽しむことができるので、これらが私のウェルネスであると言っても過言ではありません。

▪️現代生活における、ウェルネスの課題はどの様な事だと思いますか？

福住氏：ステレオタイプを排除しきれずに、やって良いことやってはいけないことの線引きをしすぎていることだと思います。もっと楽しんで良いのに、もっと進んだら良いのに、もっと体験すれば良いのにということ、本心から興味を持っていても、そこに手を出せずにくすぶっていることが問題なのかもしれません。それと、周りの意見や考えに引っ張られすぎですね、盲信したり追従したりは程々にして、もっと自分が求めていることに素直でいることで、ウェルネスを享受できるのではないかと思います。

▪️これからの夢や目標、ご予定されていることを伺えますか？

福住氏：まだまだ行ってみたいところ、体験したいことが山ほどあります。そして、いまだ人目にはつきませんが、より善き人生に寄与する「モノやコト」が日本国内にまだまだたくさんあると思います。そのようなものに出会うべく、さまざまな場所に足を運び、多くの人たちと会うことを楽しみに、仕事も生活もしたいと思います。

福住尚将プロフィール
原宿生まれ原宿育ち。WELLC代表。
大学院終了後、プロゴルファーとしてミニツアー転戦。その後、インフラ系企業を経て、2015年に株式会社RARECREW取締役に就任。高齢者を対象としたマーケティング事業を中心とした事業推進をしており、その中で高齢者の性的問題を解決するためにTENGA社との協業、セクシャルウェルネスの第一人者に。2018年〜現在国立大学法人琉球大学国際地域創造学部非常勤講師（2018年〜現在）、「バリアフリー観光論」を担当。