2024年11月20日、15年の長きに渡り世の土台を支え、必要に応じてリノベーションを施してきた天体・冥王星がその座を山羊座から水瓶座に移しました。
占星術の世界では次の星座が1つ前の星座に対するアンチテーゼを投げかけるであるとか、修正舵をかける、またはベクトルを変えて刷新または補完するなどされます。そのため、今回の冥王星シフトにまつわる二星座である山羊座と水瓶座の関係性を見つめてみたなら、前室を担当する山羊の肥大し切った王国に大きくメスを入れるのが水瓶座であり、水瓶座はそんなアヴァンギャルドな性質と腐敗を是正していく役割を持っているサインであるといえそうです。
ただ、この2つの星座(サイン)は一見反発し合うようにも思ますが、あることを共通事項として持っていたりもするのです。
それは、二世座ともに”土星”を守護天体とする、ということ。
正確には、水瓶座は古典ではなく現代の解釈では天王星を守護としますから、土星を守護天体としていた天体である、のほうが正しいかもしれません。
占星術の世界ではそれぞれの星座(サイン)には守護天体があてがわれておりますが、
天王星や海王星、冥王星といった天体が発見される以前は、山羊座も水瓶座も共に”社会”を暗示する土星を守護天体としていました。
今は水瓶座は天王星を守護天体とするようになりましたが、それでも第二支配星といわれる位置に今でも土星がいることからわかるように、”土星的な性質”は忘れ去られてはおらず、どこかに持ち合わせていると捉えた方が自然でしょう。
とはいえ山羊座的な社会と水瓶座的な社会には実は大きな違いがあると感じます。
この2星座は社会を暗示する土星を守護星に持ってはいますが、山羊座的なものは陰陽でいうところの陽の部分を担います。例えば、従来の王政や帝政に代表されるような中央集権的なものや国家、組織体制であるとか、また、山羊座が具象を示す土のエレメントに属する通り、数字や物質的なもの、ハードウェア的なものや唯物論的な視点が強い世界線であり社会。それが山羊座の持つ質実剛健な土星感といえるものでしょう。
それに反して水瓶座的な土星力は陰の方の土台を扱います。
例えば、中央集権の逆の地方分権、一極集中から多極分散、絶対王者がいるような統治体制からブロックチェーン的な”ホスト”となる存在がいないような世界線。
また、物質的なものに対して真逆の土台である、精神性、倫理観、そしてマインドフルネス的な中庸感や見えない世界のこと。また、近年の潮流でもある高度に洗練されたテクノロジーも同じくこの水瓶座の管轄となります。高度な技術やテクノロジーによって、まるで魔法を使うように色々なことができるようになった現代社会ですが、そういった”バックグラウンド”で動いているものこそが、つまり、”おかげさま”の領域こそが水瓶座の土星の真髄であると感じます。
前項では占星術的な話を多くしましたが、
ここからは冥王星が水瓶座の部屋に完全移行し、
それによって世界がどうかわっていくのかをお伝えしていきたいと思います。
山羊座ー水瓶座への冥王星シフトによって、
もうすでに多く世間でも語られているように、多様化・多極化がさらに進んでいくはずです。
それぞれがそれぞれの幸せ、豊かさを求め、また他者のそれらの価値観を認め、尊重し、
自分たちの世界線を大切にしていくニューワールド。
そして、そういった集合意識の変化の影響によって、マクロな視点から、よりミクロな視点、
解像度が高い視点が社会で、仕事場で、家庭で、求められるようになります。
今までは大雑把な理解や捉え方で良かったものが、
より細かく捉える必要性が増えていくこととなるわけですが、
個性の時代を生きていく私たちにはこれは大いに追い風となります。
ただ、同時にいくつかの面倒ごとも付随してくることにもなるわけですが・・・。
こういった解像度が高い世界線では、
できごと、事象、人体についての理解度、分析力などが高くなっていくため、
今まではわからなかったことがわかるようになったり、
今までは問題として据えることがなかったことにも問題提起がされ、
本来は”水面下で誰かや何かが苦しんでいたこと”が、問題が浮上することにより改善に結びついたり、難病などが完治するようになったりもするでしょう。
マクロからミクロな視点にきりかわったことで今まではスクリーニングされてしまっていたものが可視化され、個々に対応がなされるようになったりそれぞれのケースが取りこぼされたりしなくなっていく・・・。これは大きなメリットでありプラスであると思いますがそれとは逆に解像度が上がっていくということは、ものごとの捉え方がより高度に、そして細かくなっていくため、それぞれの世界がさらに細分化され、専門職の人でないとわからないことがさらに増えていくなんていうこともあるはずですし、さらに分類や仕分けも細かくなりますので、今までのような大雑把な切り分けをしたならば各所でハレーションを起こしかねません。
こうして、ほぼ半ば強制的にマクロからミクロの世界線へと移行していくわけですが、
そうすると、地球自体に流れる波動がとてもきめの細やかなものになるため、
そこに住む私たちも、そして私たちのセンサーや体もとても繊細なものとなっていきます。
そこに意味がないもの、形骸化されているものは淘汰や減らされて、本当に意味があるもの、役に立つもの、私たちの生活を本当の意味で豊かにしたりためになるものが残り、それ以外はきっと激しくその存在理由を問われたりしていくでしょう。
そしてそれが適応されるのは”もの”だけとは限りません。
例えば、仕事(職種)とか、社会の大まかなルールとか校則とか就業規則とかも当然”見直し”の対象となります。
また、「いままではこうだった」という、なんなら惰性で形が保たれていたものも一旦は時代の風に現れることとなるでしょう。
繊細できめ細やかな宇宙の律の風にそれらが精査されて、本当にこれからの人類に必要なものだけが 〜時間はかかるかもしれませんが 〜 残っていく、そしてさらに洗練されていく。
それがこれからの世界線だろうと思うのです。
また、そうなると気になるのが私たちの精神や体のことですが、ここにも最初は実は”シビアな現実”が待っている・・・と言えるかもしれません。というのもこれからの時代においては体が発する微細な声やシグナルを体の宿主である私たちがきちんとヒアリングする必要がでてくるからです。
よく、マインドフルネスやウェルネス、さらにはスピリチュアルな世界などでも
精神、ボディ、ソウルという3つの要素が”私”をつくっていると言われたりしますが、
”(これら全てを持つものとしての)私という認識”という理解はこれから先は少々時代遅れになっていくかもしれません。
体(乗り物)ソウル(運転手の内側)精神(運転手の状態)としてみてみると、
人生とは私というソウル(運転手)が体を運転し、精神を宥めたり調整したりしつつ、人生という旅を進んでいくものである、なんていうふうに理解することもできます。
そして、人生is旅であるなら、安全に楽しく旅をするにはこれら3つの要素をうまく統率・管理・調整することが大事なのは至極当然の話ではないでしょうか。
また、それらの3要素は単体で成立しているだけでなく、実際には複雑に絡み合い、影響を与え合っていますから、自分の中でどんなエネルギーが回っているのかを知ることもとても大切な人生クエストのライフハック術となっていくでしょう。
いずれにしても、これからは”体や心やマインド”が発する声が聞きやすくなっていきます。
そしてそれを聞いていく術、ツール、テクニックなども時代の歩とともに拡充・拡大していくはず。
己のバイブレーションを感じて、体からの声を聞いたりして、自分自身との調和をとることを目指していけば人生の選択、体の調律、仕事・プライベートなどのバランスにおいても、決して大きく大枠から外れていくことはありません。
強さ、不安、恐れなどに心が支配されなければ、きっとあなた自身の周波数があなたを”整”のギアに常に入れ直してくれるはず。
心身と仲良く、なんなら自分自身と相思相愛になっていく。
それがこれからの冥王星水瓶座時代のウェルビーイングなのかと思うのです。